【芸トピ】より引用
昨年韓国で華々しくデビューし、今年7月には待望の日本デビューも果たしたK-POPガールズグループ「MEOVV(ミヤオ)」が、日本でのプロモーション活動中に思わぬ形で世間の注目を集めています。東京・六本木の歩道で撮影されたダンス動画がSNSで拡散され、その内容が公共マナー違反、交通安全への配慮不足、そして法的問題にまで発展する可能性を指摘され、大きな物議を醸しているのです。本記事では、この騒動の詳細な経緯、ネット上の沸騰する反応、過去の類似事例との比較、そしてMEOVVの今後の活動や日本市場への影響について、多角的に深く掘り下げて解説していきます。
・デビュー曲『MEOW』ミュージックビデオ
炎上騒動の深層:何がこれほどまでに批判を呼んだのか?
問題の発端となったのは、MEOVVが日本デビューシングル「ME ME ME」のプロモーションとして、東京・六本木の路上でダンス映像を撮影していた際の切り抜き動画です。この動画がSNSに投稿されるやいなや、瞬く間に拡散され、特に以下の点が集中的に批判の対象となりました。
- 点字ブロックを完全に塞いでのダンス:
動画には、メンバーが歩道のまさに中央で一列になってダンスを踊り、その際に視覚障害者の安全な通行をサポートする点字ブロックを完全に遮断している様子が映し出されていました。点字ブロックは、単なる模様ではなく、視覚障害者にとって命綱ともいえる重要な公共設備です。その上でのパフォーマンスは、彼らの安全を脅かす行為であり、公共の場所での基本的なマナーと配慮に欠けていると厳しく指摘されました。日本社会において、点字ブロックへの理解と尊重は非常に高く、この行為は多くの人々の反感を買いました。 - 通行人との衝撃的な接触トラブル:
炎上を決定づけたのが、動画の終盤で発生した通行人との接触です。メンバーが集まって決めポーズを取る際、一人のメンバーが勢いよく後ろに上げた足が、背後から歩いてきた高齢男性の膝付近に強く接触しているように見えました。男性は「痛っ!」と声をあげ、明らかな苦痛の表情を浮かべていました。
撮影側には通行人を避ける、あるいは少なくとも接触しないよう配慮する義務がありますが、動画からはその配慮が十分でなかったことが伺えます。偶発的な事故であったとしても、公共の場で他者に危害を加える行為は、許容されるものではありません。この一連の動きは、安全管理の甘さ、そして周囲への注意散漫さを浮き彫りにしました。 - 道路使用許可の有無を巡る法的問題:
最も深刻な懸念の一つが、この撮影が警察への道路使用許可を得て行われたものかどうか、という点です。広範囲にわたる歩道の一部を占拠し、通行を妨げる形でパフォーマンスを行う場合、道路交通法に基づき、事前に警察署へ「道路使用許可申請」を行い、許可を得る必要があります。もし、この手続きが適切に行われていなかった場合、MEOVVのメンバーや所属事務所、撮影関係者は道路交通法違反に問われる可能性があります。これは単なるマナー違反にとどまらず、法的な責任を問われる重大な問題です。動画からは、交通整理や安全確保のためのスタッフの姿も確認できず、無許可撮影への疑念が深まる結果となりました。
これらの問題点が複合的に絡み合い、MEOVVへの批判は単なるファン心理を超え、社会的な問題提起へと発展していったのです。
<↓の画像が、歩道・点字ブロックをふさいでダンスし、高齢男性に足が接触したシーン>

ネット上で沸騰する批判と日本社会の反応
このMEOVVの路上ダンス動画に対するネット上の反応は、非常に厳しく、怒りや失望の声が多数を占めています。
- **「迷惑系YouTuberと変わらない笑 てか許可も取ってないだろうし迷惑な集団は日本に来るなよ」**という、マナー違反を繰り返す一部のYouTuberと同列に語り、日本での活動そのものへの批判が噴出。
- **「仮に撮影許可を取ってたとしても通行人を蹴り点字ブロックの上で踊るなんて許されない行為」**と、仮に許可があったとしても許されない行為であるという、行為そのものの倫理性を問う声。
- 日本人メンバーが在籍していることを指摘し、**「日本人メンバーがいたのなら『点字ブロック』の意味が解らない訳ではなさそうだナ」**と、日本の文化やルールを理解していながらそれを軽視したことへの失望。
- **「折角努力をして人気を勝ち得たのだから、もう少し常識も勉強して、周りへの配慮も考えられるくらいにはなって欲しい」**と、アーティストとしての成長を期待しつつも、社会人としての常識を求める建設的な批判。
- **「ほんと呆れた低レベルダンス。どうせやるならソウルでやれよ」**と、パフォーマンスの質にまで言及し、自国での活動を求める声。
- **「右端に立ってた子が足を勢いよく蹴り上げるポーズとった時通行人にぶつかったんだよね。蹴られた人痛そうだったな。」**と、目撃情報に基づいた詳細な指摘。
- **「交通整備して無さそうだったし、ちゃんと許可取って撮影してんのかって思った」**と、安全管理への疑念。
- 中には**「原爆揶揄ってもなんら反省も謝罪もしない 品性の欠片もない連中だもんな この程度はなんとも思わないのだろう」**といった、過去のK-POPアーティストによる歴史認識問題と結びつけ、根深い不信感を表明する意見も見られました。これは、単なる個別のトラブルとしてだけでなく、より広範な文化摩擦や外国人アーティストへの偏見にも繋がりかねない危険性をはらんでいます。
- **「韓国とか関係なしに点字ブロックや標識すら認識できない やつらはもっと人気のないところでやるか、山奥とかでやってろよ。」**という、アーティストの出身国に関わらず、公共ルールを遵守できない者への厳しい批判。
- **「路上は人が歩く場所であってダンスする所ではない。それすらわからないなら半径100mに人が立ち寄らないような場所でやってろや。」**と、公共空間の利用原則を訴える声。
これらの反応からは、多くの日本人にとって、公共の場での秩序、安全、そして他者への敬意が非常に重要視されていることが浮き彫りになります。MEOVVの行動は、これらの基本的な価値観に反すると受け止められたため、これほどの批判が集中したと言えるでしょう。
・MEOWをブランドアンバサダー起用『花王 MEMEME』Brand Movie
過去の事例が示す深刻な法的リスク:CiONの教訓
今回のMEOVVのケースで最も懸念されるのは、その法的責任の可能性です。日本においては、公共の場所での撮影やパフォーマンスには厳しいルールが設けられています。
昨年10月には、日本のガールズグループ「CiON(シーオン)」が、東京・新宿駅前という人通りの多い場所で、警察に道路使用許可を申請せずに路上ライブを開催。これが道路交通法違反(道路不正使用)容疑として、メンバーと所属事務所社長、スタッフら計10人が書類送検されるという異例の事態に発展しました(後に不起訴処分)。この事件により、CiONは昨年12月に予定していたメジャーデビューを延期し、長期の活動自粛を余儀なくされました。
CiONの事例は、公共の場での無許可活動が単なる注意喚起で終わらず、実際に法執行機関による摘発の対象となり、アーティストの活動に壊滅的な影響を与えうるという明確な警告となりました。
MEOVVもCiONと同様に、無許可で動画撮影を行っていた場合、警察沙汰に発展する可能性は十分にあります。国際的なグループであるMEOVVが、もし日本の法を軽視したと見なされれば、そのイメージダウンは計り知れません。また、日本のエンターテインメント業界におけるK-POPグループへの信頼性にも影響を及ぼす可能性があります。
広告起用への影響と今後の展望:問われる企業の対応
MEOVVは現在、新ヘアケアブランド「MEMEME」のアンバサダーに起用されており、CM出演なども果たしています。
もし今回の件が警察沙汰となり、法的な問題に発展した場合、アンバサダーを務める**花王をはじめとする起用企業は、その対応を迫られることになります。**企業のイメージ戦略において、倫理的・法的に問題のあるタレントの起用は、ブランドイメージに大きな傷をつけるリスクがあるため、非常にデリケートな問題です。CMの差し替えや契約解除といった事態に発展する可能性も否定できません。これは、MEOVVにとって経済的にも大きな痛手となるでしょう。
今回の炎上騒動は、MEOVVの日本での活動に暗雲を投げかけています。グローバルな活動を行うアーティストにとって、各国・地域での文化、マナー、そして法律を深く理解し、尊重することは不可欠です。特に、表現の自由と公共の秩序のバランスは、常に慎重に考慮されるべきです。
MEOVVとその所属事務所「THE BLACK LABEL」が、今回の件をどのように受け止め、どのような対応を見せるのかが、今後の彼らのキャリア、そして日本市場での評価を大きく左右することになるでしょう。誠実な謝罪、事実関係の徹底的な調査、再発防止策の提示、そして日本のルールと文化への深い理解を示すことが求められます。
K-POPが世界中で愛される存在であるからこそ、アーティスト一人ひとりの行動が、その国の社会や文化に与える影響は計り知れません。今回の騒動は、単なるアイドルの炎上事件として片付けられるべきではなく、国際的な活動を行う全てのエンターテインメント関係者にとって、重要な教訓となるはずです。